さくら一家の物語 最終章 その後のさくら一家

その日の夕方、一人ぼっちになったさくらちゃんに最後のごはんをあげに行きました。やはり寂しそうな感じには見えましたが、思ったより元気にしていたので手術の回復も早く現状を受け入れたのでしょう。お皿に入れたご飯を全部食べ終わると私の後についてきます。
その日はお祭りが近かったので準備をする町の人たちが沢山出ていました。さくらちゃんも沢山の人にびっくりしていましたが、やがてお世話をお願いしたお家のある方に走って行きました。
次の日もまた次の日も、ミルの散歩で子猫達がいた軒下の前を通ると、さくらちゃんがどこからともなく現れて甘えてそばに寄ってきました。ミルには威嚇してましたが、それも次第に無くなってお互いそばに来ても動じなくなりました。


さくらちゃんは、お世話してもらっているお家ですっかり馴染んで先住猫18匹とも上手くやっているという事でした。お宅に訪ねてみるとそのお家の方が「寝坊してるとね、早く起きてごはん頂戴!って手で頭をカリカリするのよ。この間は起きると枕元にコオロギが山盛りあってね、それって猫のお礼の意味なのよね。かわいいわよ〜」と大切にして下さっていることが分かりホッとしました。
きなこちゃんの飼い主さんも写メを送ってきました。福ちゃんの飼い主の妹さんも学校の行きかえりに元気にしていることを知らせてくれました。プルプルちゃんは、チビちゃんという名前をつけてもらい、防止会でお貸ししたケージで飼っていてくださるという事でした。
ウシとチョビはその後も消息がつかめていません。暫く軒下の入口に張り紙をして情報を待ったのですが、10月になっても年の終わりになってもやはり消息は分からず、途中保健所からウシちゃんに似た子が収容されたと連絡があって引き取りに行ったのですが全く違う子でした。しかし置いてもこれず結局防止会の方が飼ってくださる事になりました。
チョビに似た子猫を雪がチラつくころ見つけたのですが、その子を追いかけて捕まえようとしたのですがその子も違いました。その子は、手術だけはしなくてはという事で捕獲を防止会にお願いして手術してもらいました。オスで白血病と分かりました。以後地域猫のような感じで数人の方と共同で餌をあげて見守りましたが3年後に他界しました。
こうして月日は流れ、あの軒も前を通るだけで猫達の姿は全くなく、たまに散歩でさくらちゃんに行き会う程度となりました。夏の暑い盛りから10月の1日までのあの忙しかった日々がまるで夢のように思えます。


終わり。。。



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